ブロコリロゴ ニュース  コンテンツ  ショッピング  サークル  ブログ  マイページ
ブロコリ緊急会議 この夏イチオシのアジアン・ホラーは?
とある平日の夕暮れ時、急きょ会議室に招集されたメンバーたち。彼らに課せられたミッションは、この夏、イチオシのアジアン・ホラーを挙げること。そして会議はひっそりと始まった…。
ケンちゃん

完全に日本のホラーが一番だなと思っていた頃、自分にとって衝撃的だったのが韓国の『箪笥<たんす>』なんですよね。ポスターのビジュアルもかなり強烈で、幸せな家族写真風なのに、お父さんとお母さんがビシッと立ってる前で、娘2人は血まみれになってぼろぼろで…。ポスターを見ただけで「何なんだこれ?」ってものすごい惹きつけられたんですよね。 実際見てみたら、想像していたよりもストーリーがメインの作品で、韓国にもこんな作品があったんだと。とにかく『箪笥』のポスターのビジュアルは強烈でした。



コッキー

『箪笥』は韓国留学中にちょうど公開されたから見たんだけど、1回見ただけではわからなかったなー。



ケンちゃん

僕は日本のホラー映画もよく見るんですけど、ストーリー性重視で怖さの中にちゃんと理由があって、悲しく描かれているものと、そういうのは二の次で、恐怖をどんどんあおるっていう二種類がメインなのかなって気がするんですね。 後者は日本の『呪怨』のように、ストーリーもあるけど、怖いシーンや演出に重点を置いている気がしますね。でも、韓国の『箪笥』やタイの『the EYE【アイ】』などは、怖いシーンは日本の作品に比べて少ないんだけど、なぜこんなことが起こったのかという原因を究明していくと、そこには悲しい物語があった、という感じですよね。



パク

韓国のホラー映画は、ほとんどストーリー中心ですね。あとは音楽だったり。映像で怖がらせるのって、あんまりないかも…。



室長

そういう両面性について言えば、香港・台湾・米国の合作『ダブル・ビジョン』は怖さとストーリー性との両方を取り入れようとした意欲作。キャストも豪華で、テーマも“道教版”『セブン』みたいな感じで、面白い。ただ、欲張り過ぎて、消化不良な部分もあるかも。



コッキー

膨らませるだけ膨らませて、伏線を張るだけ張って、腑(ふ)に落ちない終わり方をしてしまうという…。



ケンちゃん

最近見た中で、ストーリー性と怖いシーンがうまくかみ合ってるなと思ったのが、タイの『心霊写真』。なぜこんなことが起こったのかというのを無理なく描きながら、本当に怖いシーンもちゃんとあって、周りでも怖かったという人が多かったですね。ちょっと日本のホラーを意識したのかな、というところもありますけど。



コッキー

タイのホラー映画は怖いっていうイメージがあるけどね。ホラー映画は日本も韓国も作りとしては似てると思うんだよね。猟奇的な怖さの裏に、悲しいストーリーがあるという…。でもそこにイマイチ共感できないのは、人物が描ききれてなくて、なんでコイツがこんなことになったのか、あんまり納得できないことが多いかな。
週末に見た韓国の『人形霊』も、昔の人形の代わりに復讐(ふくしゅう)する女がいるんだけど、何で直接関係ないのに復讐しているのかわからなくて、説得力がない。この作品はビジュアル的に怖がらせる部分が多かったかな。



室長

他にお勧め作品ってある?



ケンちゃん

あと気になるのは、タイ人に勧められた『ナンナーク』ですね。日本の「雨月物語」にストーリーが似ているんです。150年位前に実際にタイで起きた話が下敷きになってます。タイ人の9割以上が知っているというくらい有名らしいですよ。



コッキー

『箪笥』は韓国の怪談「薔花紅蓮伝」を下敷きにしてるんだよね。



パク

そうですね。誰もが知っている古典怪談です。でも映画の内容とはちょっと違いますね。



ケンちゃん

韓国の人は幽霊を信じてる人多いですか?



パク

日本人よりは少ないかも…。でも私は信じてます(笑)。



ケンちゃん

タイに行った時に一番びっくりしたのは、大の大人が真面目に幽霊を怖がってるんですよ。大人の男性でも「何が怖い?」と聞くと、「ピー(タイ語でお化け)」と…。輪廻転生とか信じている国だからかな。



コッキー

とにかく怖いっていうのもいいけど、ホラーが苦手な人でも楽しめる作品って、ないですかね?



室長

それを言ったら『キョンシー』シリーズでしょ。



ケンちゃん

幼稚園のころは結構怖かったですよ。



コッキー

黄色い紙で、お札(ふだ)作ったりしましたよね。



室長

した、した!あのお札って、ニワトリの血で書かないとダメなんだよね。だから、みんな生きたニワトリを買ってきて…。(注)



一同

ニワトリ!?



室長

あと、キョンシーにやられた傷を癒すには、もち米だったよね。炊いたのはだめで、生米じゃないと効果がない。一言で「キョンシーシリーズ」っていうけど、『霊幻道士』と『幽幻道士』のふたつがあるのは知ってるよねっ。個人的には、やっぱりなんといっても、テンテン主演の『幽幻道士』なんだけどさぁ…(つづく)



(注)室長の発言にある「生きたニワトリを買ってきた」というエピソードは、彼なりの冗談ですので、ご了承ください。


会議の続きはこちら…